CP

Section: FSF (1)
Updated: November 1998
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名前

cp - ファイルやディレクトリをコピーする  

書式

cp [オプション]... SOURCE DEST
cp [オプション]... SOURCE... DIRECTORY  

説明

SOURCEファイルをDESTファイルへコピーする。 または、複数のSOURCEファイルをDIRECTORY(ディレクトリ)下へコピーする。

-a, --archive
-dpRと同じ。
-b, --backup
上書きされたり、削除されることになるファイルのバックアップを作る。
-d, --no-dereference
リンクを保存する。 (訳注: シンボリックリンクをコピーするときは、 シンボリックリンクが指しているファイルをコピーするのではなく、 シンボリック自体をコピーする。 また、ハードリンクされたもの同士をコピーする場合は、 それら同士はコピー先でもハードリンクされたままになる。)
-f, --force
コピー先が存在する場合、確認を求めずに削除する。
-i, --interactive
上書きする前に確認を求める。
-l, --link
コピーのかわりにハードリンクを作る。
-p, --preserve
可能ならファイル属性を保持する。
-P, --parents
コピー元のパスをDIRECTORY(ディレクトリ)下に追加する。 (訳注: 例えば、 `cp --parents a/b/c existing_dir' というコマンドは a/b/c というファイルを existing_dir/a/b/c というファイルに(間のディレクトリもなければ作って)コピーする。)
-r
再帰的にコピーする。 その際、ディレクトリ以外は全てファイルとしてコピーされる。
--sparse=WHEN
スパースなファイルの生成をコントロールする。
-R, --recursive
ディレクトリを再帰的にコピーする。
-s, --symbolic-link
コピーのかわりにシンボリックリンクを作る。
-S, --suffix=SUFFIX
バックアップファイルを作る際の添字を指定する。
-u, --update
コピー先ファイルよりもSOURCEファイルの方が新しい場合か、 または、コピー先ファイルが見付からない場合のみコピーする。
-v, --verbose
実行内容を表示する。
-V, --version-control=WORD
バックアップファイルの命名方法を指定する。
-x, --one-file-system
同一ファイルシステム内に留める。 (訳注: コピーする際、違うファイルシステムのサブディレクトリはコピーしない。)
--help
使用方法を表示して正常終了する。
--version
バージョン情報を出力して正常終了する。

デフォルトでは、大雑把な発見的手法でスパースなSOURCEファイルを検出し、 対応するDESTファイルを同様にスパースにする。 --sparse=autoを指定するとデフォルトの動作となる。 --sparse=alwaysを指定すると、 SOURCEファイルが十分長いゼロバイト列を含む場合はいつでも、 スパースなDESTファイルを生成する。 --sparse=neverを指定すると、スパースなファイルの生成を禁止する。

環境変数SIMPLE_BACKUP_SUFFIXが設定されていない場合、 バックアップファイルを作る際の添字は ~ である。 バックアップファイルの命名方法は、環境変数VERSION_CONTROLで指定する。 指定する値は以下の通り。

t, numbered
番号の拡張子を持つバックアップを作成する。
nil, existing
番号の拡張子を持つバックアップがすでにある場合には、 番号の拡張子を持つバックアップを、 そうでない場合には単純なバックアップを作成する。
never, simple
常に単純なバックアップを作成する。

特殊ケースとして、forceオプションとbackupオプションが同時に指定され、かつ、 SOURCEとDESTが同じ名前の存在する通常のファイルである場合、 SOURCEのバックアップを作成する。  

バグレポート

バグレポートは<bug-fileutils@gnu.org>へ。  

関連項目

cp の完全なドキュメントはinfoマニュアルとしてメンテナンスされている。 infocp が正しくインストールされていれば、次のコマンド
info cp

で完全なマニュアルを参照することができる。

 

訳注

以下にディレクトリのコピー例を添付する。
<<testdir に各種の file を作り、cp を各種 option 付きで実行した結果>>
(左から、パーミッション、ハードリンクの数、ファイル名)
---------------- begin ----------------------
testdir:
   drwxr-xr-x   2 directory/
   -rw-r--r--   2 file
   -rw-r--r--   2 hardlinkfile
   prw-r--r--   2 hardlinkpipe|
   prw-r--r--   2 pipe|
   lrwxrwxrwx   2 symlinkfile -> file
   lrwxrwxrwx   1 symlinkpipe -> pipe|

testdir-R:
   drwxr-xr-x   2 directory/
   -rw-r--r--   1 file
   -rw-r--r--   1 hardlinkfile
   prw-r--r--   1 hardlinkpipe|
   prw-r--r--   1 pipe|
   -rw-r--r--   1 symlinkfile
   prw-r--r--   1 symlinkpipe|

testdir-a:
   drwxr-xr-x   2 directory/
   -rw-r--r--   2 file
   -rw-r--r--   2 hardlinkfile
   prw-r--r--   2 hardlinkpipe|
   prw-r--r--   2 pipe|
   lrwxrwxrwx   1 symlinkfile -> file
   lrwxrwxrwx   1 symlinkpipe -> pipe|

testdir-dR:
   drwxr-xr-x   2 directory/
   -rw-r--r--   2 file
   -rw-r--r--   2 hardlinkfile
   prw-r--r--   2 hardlinkpipe|
   prw-r--r--   2 pipe|
   lrwxrwxrwx   1 symlinkfile -> file
   lrwxrwxrwx   1 symlinkpipe -> pipe|

testdir-dr:
   drwxr-xr-x   2 directory/
   -rw-r--r--   2 file
   -rw-r--r--   2 hardlinkfile
   -rw-r--r--   2 hardlinkpipe
   -rw-r--r--   2 pipe
   lrwxrwxrwx   1 symlinkfile -> file
   lrwxrwxrwx   1 symlinkpipe -> pipe

testdir-r:
   drwxr-xr-x   2 directory/
   -rw-r--r--   1 file
   -rw-r--r--   1 hardlinkfile
   -rw-r--r--   1 hardlinkpipe
   -rw-r--r--   1 pipe
   -rw-r--r--   1 symlinkfile
   -rw-r--r--   1 symlinkpipe
----------------- end ------------------------


 

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関連項目
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Time: 03:33:23 GMT, December 05, 2022