STRERROR

Section: Linux Programmer's Manual (3)
Updated: 2020-11-01
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名前

strerror, strerrorname_np, strerrordesc_np, strerror_r, strerror_l - エラー番号を説明する文字列を返す。  

書式

#include <string.h>

char *strerror(int errnum);
const char *strerrorname_np(int errnum);
const char *strerrordesc_np(int errnum);

int strerror_r(int errnum, char *buf, size_t buflen);
            /* XSI-compliant */

char *strerror_r(int errnum, char *buf, size_t buflen);
            /* GNU-specific */

char *strerror_l(int errnum, locale_t locale);

glibc 向けの機能検査マクロの要件 (feature_test_macros(7) 参照):

strerrorname_np(), strerrordesc_np():
    _GNU_SOURCE

strerror_r():

次の場合には XSI 準拠のバージョンが提供される:
(_POSIX_C_SOURCE >= 200112L) && !  _GNU_SOURCE
それ以外の場合、GNU バージョンが提供される。
 

説明

strerror() 関数は、引数 errnum で渡されたエラーコードについての説明が入った文字列へのポインターを返す。 可能であるならば、適切な言語を選択するために、 現在のロケールの LC_MESSAGES を使う。(例えば、 errnumEINVAL の場合、説明として "Invalid argument" が返される。) この文字列は、アプリケーションで変更してはならないが、 これ以降に行われる strerror() や strerror_l() の呼び出しで変更されても構わない。 perror(3) などの、これ以外のライブラリ関数ではこの文字列は変更されない。

Like strerror(), the strerrordesc_np() function returns a pointer to a string that describes the error code passed in the argument errnum, with the difference that the returned string is not translated according to the current locale.

The strerrorname_np() function returns a pointer to a string containing the name of the error code passed in the argument errnum. For example, given EPERM as an argument, this function returns a pointer to the string "EPERM".  

strerror_r()

strerror_r() 関数は strerror() と似ているが、スレッドセーフである。この関数には二種類のバージョンが存在し、 POSIX.1-2001 で規定された XSI 準拠のバージョン (glibc 2.3.4 以降で利用可能だが、glibc 2.13 までは POSIX 準拠ではない) と、 GNU 仕様のバージョン (glibc 2.0 以降で利用可能) である。 「書式」の節に記載された機能検査マクロの場合には、 XSI 準拠のバージョンが提供される。それ以外の場合には GNU 仕様のバージョンが提供される。機能検査マクロが一つも明示的に定義されない場合、 (glibc 2.4 以降では) デフォルトで _POSIX_C_SOURCE は値 200112l で定義され、その結果 XSI 準拠のバージョンの strerror_r() がデフォルトで提供される。

移植性が必要なアプリケーションでは、 XSI 準拠の strerror_r() を使う方がよい。 この関数は、ユーザーから提供される長さ buflen のバッファー buf にエラー文字列を返す。

GNU 仕様の strerror_r() は、 エラーメッセージを格納した文字列へのポインターを返す。 返り値は、 この関数が buf に格納した文字列へのポインターか、 何らかの (不変な) 静的な文字列へのポインター、 のいずれかとなる (後者の場合は buf は使用されない)。 buf に文字列が格納される場合は、 最大で buflen バイトが格納される (buflen が小さ過ぎたときには文字列は切り詰められ、 errnum は不定である)。 文字列には必ず終端ヌル文字 ('\0') が含まれる。  

strerror_l()

strerror_l() は strerror() と同様だが、 errnumlocale で指定されたロケールのロケール依存のエラーメッセージにマッピングする。 locale が特別なロケールオブジェクト LC_GLOBAL_LOCALE の場合、もしくは locale が有効なロケールオブジェクトハンドルでない場合は、 strerror_l() の動作は未定義である。  

返り値

関数 strerror(), strerror_l() と GNU 固有の関数 strerror_r() はエラー内容を説明する文字列を返す。 エラー番号が未知の場合は "Unknown error nnn" という メッセージを返す。

On success, strerrorname_np() and strerrordesc_np() return the appropriate error description string. If errnum is an invalid error number, these functions return NULL.

XSI 準拠の strerror_r() 関数は成功すると 0 を返す。エラーの場合には、 (glibc 2.13 以降では) (正の) エラー番号が返され、(バージョン 2.13 より前 の glibc では) -1 が返され、 errno にエラーを示す値がセットされる。

POSIX.1-2001 と POSIX.1-2008 では、 strerror() や strerror_l() が成功した場合は errno を変更せずに元のままにしなければならないとされている。関数のどの返り値もエラーを示すために予約されていないので、エラーをチェックしたいアプリケーションは呼び出しを行う前に errno を 0 に初期化し、呼び出しの後で errno をチェックすべき点に注意すること。  

エラー

EINVAL
errnum の値が有効なエラー番号ではない。
ERANGE
エラーコードを説明する文字列のために、充分な領域が確保できなかった。
 

バージョン

strerror_l() 関数は glibc 2.6 で初めて登場した。  

属性

この節で使用されている用語の説明については、 attributes(7) を参照。
インターフェース属性
strerror() Thread safetyMT-Unsafe race:strerror
strerrorname_np(), strerrordesc_np() Thread safetyMT-Safe
strerror_r(),
strerror_l()
Thread safetyMT-Safe
 

準拠

strerror() は POSIX.1-2001, POSIX.1-2008, C89, C99 で規定されている。 strerror_r() は POSIX.1-2001 と POSIX.1-2008 で規定されている。

strerror_l() は POSIX.1-2008 で規定されている。

GNU 固有の関数 strerror_r(), strerrorname_np(), strerrordesc_np() は、非標準の拡張である。

POSIX.1-2001 は、 strerror() がエラーに遭遇した場合に errno をセッ トすることを認めているが、エラー発生時に関数の結果として どんな値を返す べきかを規定してない。 あるシステムでは、 エラー番号が未知の場合、 strerror() は NULL を返す。 他のシステムでは、 エラー番号が未知の場 合、 strerror() は "Error nnn occurred" といった文字列を返し、 errnoEINVAL をセットする。 C99 と POSIX.1-2008 では、返り値が NULL 以外になることが求められている。  

注意

The GNU C Library uses a buffer of 1024 characters for strerror(). This buffer size therefore should be sufficient to avoid an ERANGE error when calling strerror_r().

strerrorname_np() and strerrordesc_np() are thread-safe and async-signal-safe.  

関連項目

err(3), errno(3), error(3), perror(3), strsignal(3), locale(7)  

この文書について

この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 5.10 の一部である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は https://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。


 

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strerror_r()
strerror_l()
返り値
エラー
バージョン
属性
準拠
注意
関連項目
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Time: 03:33:34 GMT, December 05, 2022