DBLATEX

Section: dblatex マニュアルページ (1)
Updated: 2015/03/06
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名前

dblatex - DocBook を LaTeX, DVI, PostScript, PDF に変換する  

書式

dblatex [options] {file | -}
 

説明

この man ページでは、 dblatex コマンドについて簡単に説明します。 詳しくは、 以降に示している PDF マニュアルを読んでください。

dblatex は、 SGML/XML の DocBook 文書を DVI, PostScript, PDF に変換するプログラムです。 その最初の処理においては、 純粋な LaTeX 文書への変換を行います。 MathML 2.0 マークアップもサポートしています。 これは、 DB2LaTeX のクローンとして始まりました。  

オプション

オプションの概要を以下に示します。 完全な説明は PDF マニュアルを参照してください。

-h, --help

ヘルプメッセージを表示して終了します。

-b backend, --backend=backend

利用するバックエンドを指定します。 pdftex (デフォルト), dvips, xetex のいずれかです。

-B, --no-batch

tex 出力をすべて表示します。

-c config, -S config, --config=config

設定ファイルを指定します。 設定ファイルは、 各種オプションや適用したいカスタマイズをグループ化するために用いることができます。

-d, --debug

デバッグモード。 dblatex が実際に処理を行う一時ディレクトリを残します。

-D, --dump

エラー発生時にエラースタックをダンプします (デバッグ目的)。

-e indexstyle, --indexstyle indexstyle

makeindex へ渡すインデックススタイルファイルとして、 dblatex のデフォルトのインデックススタイルではない、 別のファイルを指定します。

-f figure_format, --fig-format=figure_format

図ファイルのフォーマット、 figeps を指定します。 これは、 図ファイルの拡張子から推定できなかった場合に用いられます。

-F input_format, --input-format=input_format

入力ファイルフォーマット。 sgml, xml (デフォルト) のいずれかです。

-i texinputs, --texinputs texinputs

TEXINPUTS への追加パスを指定します。

-I figure_path, --fig-path=figure_path

図ファイルを検索する追加のパスを指定します。

-l bst_path, --bst-path=bst_path

BibTeX スタイルを検索する追加パスを指定します。

-L bib_path, --bib-path=bib_path

BibTeX データベースを検索する追加パスを指定します。

-m xslt, --xslt=xslt

利用する XSLT エンジンを指定します。 利用可能なエンジンは xsltproc (デフォルト), 4xslt, saxon です。

-o output, --output=output

出力ファイルを指定します。 この指定がなかった場合は、 入力ファイル名を用いて、 そのサフィックスに出力フォーマットをつけます。 セット (set) によって複数のブックがまとめられている場合には、 本オプションは無視されます。 その場合は、 かわりに -O オプションが適用されます。

-O output_dir, --output-dir=output_dir

セット (set) から生成されるブックの出力ディレクトリを指定します。 この指定がなかった場合は、 かわりにカレントなワーキングディレクトリが用いられます。 単一の文書を出力する場合には、 本オプションは無視されます。 そして -o オプションが考慮されます。

-p xsl_user, --xsl-user=xsl_user

利用する XSL ユーザースタイルシートを指定します。 ユーザースタイルシートは複数指定が可能ですが、 そのオプション指定順が意味を持ちます。 ユーザースタイルシートの定義は、後から指定されたものが優先されます。

-P param=value, --param=param=value

コマンドラインから XSL パラメーターを設定します。

-q, --quiet

詳細な出力を省略します。 そこでは TeX の出力メッセージとエラーメッセージのみを表示します。

-r [plugin:]script, --texpost=[plugin:]script

tex のコンパイル処理の一番最後に呼び出されるスクリプトを指定します。 その役割は、 最終処理に至る前に、 tex ファイルやコンパイル結果のファイル修正するものです。 script は python プラグインとすることができます。 その場合は、 プレフィックスとして 'plugin:' をつけてください。

-s latex_style, --texstyle=latex_style

適用する Latex スタイルを指定します。 ここにはパッケージ名を指定するか、 あるいは直接 latex パッケージのパスを指定します。 パッケージ名にはディレクトリパスは含めず、 拡張子 '.sty' をつけません。 逆に latex パッケージの場合は、 フルパス指定によりディレクトリを含めます。 そして必ず '.sty' の拡張子をつけなければなりません。

-t format, --type=format

出力フォーマット。 指定可能なフォーマットは tex, dvi, ps, pdf (デフォルト) です。

--dvi

DVI 出力を行います。 これは -tdvi と同じです。

--pdf

PDF 出力を行います。 これは -tpdf と同じです。

--ps

PostScript 出力を行います。 これは -tps と同じです。

-T style, --style=style

出力スタイルを指定します。 用意されているスタイルは db2latex, simple, native (デフォルト) です。

-v, --version

dblatex のバージョンを表示します。

-V, --verbose

詳細出力モード。 実行中のコマンドを表示します。

-x xslt_options, --xslt-opts=xslt_options

XSLT エンジンに直接受け渡す引数を指定します。

-X, --no-external

外部からのテキストファイルサポートを無効にします。 このサポートは、 テキストデータやイメージデータが参照する外部ファイルを呼び出すために必要となります。 ただし文書にそのような呼び出しが含まれない場合は、 このサポートを無効にすることができます。 これを無効にした場合、 大きな文書の場合は処理性能を改善することができます。
 

ファイルとディレクトリ

$HOME/.dblatex/

ユーザー設定ディレクトリ。

/etc/dblatex/

システム全体での設定ディレクトリ。

定義済の出力スタイルは、 パッケージがインストールされているディレクトリにあります。  

環境変数

DBLATEX_CONFIG_FILES

追加の設定ディレクトリであり、 dblatex の設定ファイルをいくつか含めることができます。
 

myfile.xml から myfile.pdf を生成します。

dblatex myfile.xml

コマンドラインから XSL パラメーターをいくつか設定します。

dblatex -P latex.babel.language=de myfile.xml

XSL スタイルシートを用います。

dblatex -p myconfig.xsl myfile.xml

db2latex 出力スタイルを用います。

dblatex -T db2latex myfile.xml

独自の latex スタイルを適用します。

dblatex -s mystyle myfile.xml
dblatex -s /path/to/mystyle.sty myfile.xml

XSLT エンジンに対して、 追加の引数を受け渡します。

dblatex -x "--path /path/to/load/entity" myfile.xml

dblatex とプロファイリングを用います。

xsltproc --param profile.attribute "'output'" \
         --param profile.value "'pdf'" \
         /path/to/profiling/profile.xsl \
         myfile.xml | dblatex -o myfile.pdf -

一セットのブックを生成します。

dblatex -O /path/to/chunk/dir -Pset.book.num=all myfile.xml

 

関連項目

このプログラムについては 「DocBook to LaTeX Publishing - User Manual」 においてすべて説明しています。 これはパッケージ内の文書ディレクトリ内にあります。  

著者

Benoit Guillon

アップストリームのメンテナー。

Andreas Hoenen <andreas.hoenen@arcor.de>

Debian メンテナー。
 

著作権


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