ftpservers ファイルは ftpd(8) サーバが使用するべき仮想ドメイン設定の設定を通知するために 使用される。VIRTUALサポートでコンパイルされると、wu-ftpd は各々 の仮想ドメインに対して個々の設定ファイルを使用することができる。
現在、設定ファイルは仮想ドメイン毎のディレクトリに置かれる。 それらの設定ファイルが使用するディレクトリパスとIPアドレスは ftpservers ファイルにリストされている。 仮想ドメインディレクトリに置く実際の設定ファイルは次の名前を 付けなければならない:
ftpaccess - 仮想ドメインのアクセスファイル
ftpusers - ウェブサーバを使用できるアカウントの制限
ftpgroups - SITE GROUP と SITE GPASS をサポート
ftphosts - 仮想サーバへの許可または拒否するユーザ名
ftpconversions - 仮想ドメインで可能な変換をカスタマイズ
全てのファイルを仮想ドメインディレクトリに置く必要はない。 例えば、ftpconversions ファイルのように、ファイルのマスターコピーを 使用するためにドメインの設定を必要とする場合、 仮想ドメインディレクトリにそれらのファイルを含めないこと。 そのような場合、デフォルトのマスターコピーが使用される。
注意!!!: ファイル名は上記にリストされたものと一致しなければならない。 もしスペルを間違えたりその他の名前にした場合、サーバはそれらを 発見することが出来ず、代わりにそれらのマスターコピーが使用される。
各エントリに2つのフィールドがある。
ipaddr/hostname directory-containing-configuration-files
例:
10.196.145.10 /etc/ftpd/ftpaccess.somedomain/
10.196.145.200 /etc/ftpd/ftpaccess.someotherdomain/
some.domain INTERNAL
ftp クライアントがサーバに接続する時、ftpd はftpservers ファイルに あるftp クライアントが接続したIPアドレスに一致させようとする。
もし一致することがわかった場合、特定のドメインへの設定ファイルを含む 特定のディレクトリへのパスが返される。 ftp サーバはそのディレクトリのすべての設定ファイルを使用する。
もし一致しなかった場合、もしくは不正なディレクトリパスに遭遇した場合、 設定ファイルへのデフォルトのパスが使用される。上記の例のINTERNAL の 使用は特定のディレクトリの検査に失敗し、マスターの設定ファイルが使用される。
実際のIPアドレスか特定のホスト名のどちらかを仮想ドメインを 特定するために使用することができる。 ドメイン名の検索の必要性を軽減し、名前に関するDNSセキュリティ問題を なくすことができるので、仮想ドメインの実際のIPアドレスを用いて 指定を行うほうがよい。
10.196.145.20 /etc/ftpd/config/faqs.org/
ftp.some.domain /etc/ftpd/config/faqs.org/
例により、コマンド行は# 記号によって記述する。コメント行と空白行は 無視される。