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.\" Added sigsetjmp, Sun Mar 2 22:03:05 EST 1997, jrv@vanzandt.mv.com
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.\" Japanese Version Copyright (c) 1998 Seiiti Obara
.\" all rights reserved.
.\" Translated 1998-05-27, Seiiti Obara
.\" Updated 1999-12-11, Kentaro Shirakata
.\" Modified 2007-12-20, Akihiro MOTOKI
.\" Updated 2009-02-12, Kentaro Shirakata
.\"
.TH SETJMP 3 2014\-01\-07 "" "Linux Programmer's Manual"
.SH 名前
setjmp, sigsetjmp \- 非局所的なジャンプのために、スタックコンテキスト (stack context) を保存する
.SH 書式
\fB#include \fP
.sp
.nf
\fBint setjmp(jmp_buf \fP\fIenv\fP\fB);\fP
\fBint sigsetjmp(sigjmp_buf \fP\fIenv\fP\fB, int \fP\fIsavesigs\fP\fB);\fP
.fi
.sp
.in -4n
glibc 向けの機能検査マクロの要件 (\fBfeature_test_macros\fP(7) 参照):
.in
.sp
\fBsetjmp\fP(): 「注意」参照。
.br
\fBsigsetjmp\fP(): _POSIX_C_SOURCE\ >=\ 1 || _XOPEN_SOURCE ||
_POSIX_C_SOURCE
.SH 説明
\fBsetjmp\fP() と \fBlongjmp\fP(3) は、プログラムの低レベルなサブルーチン
において、エラーや割り込みが発生した時の処理に便利である。 \fBsetjmp\fP() は、 \fBlongjmp\fP(3) によって使われる \fIenv\fP
に スタックコンテキスト/スタック環境を保存する。 \fBsetjmp\fP() を呼び出した 関数が返るときに、そのスタックコンテキストは無効になる。
.P
\fBsigsetjmp\fP() も \fBsetjmp\fP() と同様である。 \fIsavesigs\fP が 0 以外の場合、
このプロセスの現在のシグナルマスクも \fIenv\fP に保存され、 このシグナルは後で \fBsiglongjmp\fP(3) がこの \fIenv\fP
で実行された際に復元される。
.SH 返り値
直接返ってくるときは、 \fBsetjmp\fP() と \fBsigsetjmp\fP() は 0 を返し、保存したコンテキストを使って
\fBlongjmp\fP(3) や \fBsiglongjmp\fP(3) から返ってくるときは 0 以外を返す。
.SH 準拠
\fBsetjmp\fP() は C89, C99, POSIX.1\-2001 で規定されている。 \fBsigsetjmp\fP() は
POSIX.1\-2001 で規定されている。
.SH 注意
POSIX は、 (\fBlongjmp\fP() 中で後で復元できるように) \fBsetjmp\fP() がシグナルマスクを保存すべきかどうかを規定していない。
System V では保存しない。 4.3BSD では保存する; 4.3BSD にはシグナルコンテキストを保存しない関数 \fB_setjmp\fP もある。
バージョン 2.19 より前の glibc を使う Linux では、 \fBsetjmp\fP() はデフォルトでは System V の振る舞いに従うが、
\fB_BSD_SOURCE\fP 機能検査マクロが定義され、 \fB_POSIX_SOURCE\fP, \fB_POSIX_C_SOURCE\fP,
\fB_XOPEN_SOURCE\fP, \fB_XOPEN_SOURCE_EXTENDED\fP, \fB_GNU_SOURCE\fP, \fB_SVID_SOURCE\fP
のいずれも定義されていない時は BSD の振る舞いとなる。 glibc 2.19 以降では、 \fI\fP は
System V 版の \fBsetjmp\fP() のみを公開するようになっている。 BSD の動作を必要とするプログラムでは、 \fBsetjmp\fP()
の呼び出しを、 \fIsavesigs\fP 引き数に 0 以外の値を渡す \fBsigsetjmp\fP() に置き換えるべきである。
移植性のある形でシグナルマスクを保存および復元したいのなら、 \fBsigsetjmp\fP() と \fBsiglongjmp\fP(3) を使うこと。
.P
\fBsetjmp\fP() や \fBsigsetjmp\fP() を使うと、プログラムは理解しづらく、保守しにくいものになる。
別の方法が可能なら、それを使うべきである。
.SH 関連項目
\fBlongjmp\fP(3), \fBsiglongjmp\fP(3)
.SH この文書について
この man ページは Linux \fIman\-pages\fP プロジェクトのリリース 3.79 の一部
である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は
http://www.kernel.org/doc/man\-pages/ に書かれている。