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.\" by Yuichi SATO
.\"
.TH HOST.CONF 5 2019\-03\-06 Linux "Linux System Administration"
.SH 名前
host.conf \- レゾルバ設定ファイル
.SH 説明
ファイル \fI/etc/host.conf\fP には、レゾルバライブラリの詳細な設定情報が含まれている。 このファイルには、1 行毎に 1
つの設定キーワードと それに続く適切な設定情報がなければならない。以下のキーワードが認識される。
.TP
\fItrim\fP
このキーワードは、2 回以上リストすることができる。 毎回、このキーワードの後には、 ドットではじまる 1
つ以上のドメイン名のリストを続けなければならない。 ドメイン名はコロン (\(aq:\(aq)、セミコロン (\(aq;\(aq)、コンマ
(\(aq,\(aq) で区切る。 このキーワードが設定されると、レゾルバライブラリは DNS でレゾルブされた
すべてのホスト名の後ろから与えられたドメイン名を自動的に取り去る。 このキーワードはローカルなホストとドメインで使用することを意図している。
(関連した注意 : NIS または \fBhosts\fP(5) ファイルで集められたホスト名に \fItrim\fP は影響しない。 hosts
ファイルの各エントリーの最初のホスト名を、 完全なドメイン名付きのものにするかしないかは、 ホストごとのインストールポリシーにあわせて
適切に選択する必要がある。注意すること。)
.TP
\fImulti\fP
有効な値は \fIon\fP と \fIoff\fP である。 \fIon\fP に設定された場合、最初のエントリーのみを例外として、 レゾルバライブラリは
\fI/etc/hosts\fP ファイルに現れるホストに対して全ての有効なアドレスを返そうとする。 大きな hosts ファイルを持つサイトでは、
この設定は非常な性能の低下を招くので、 デフォルトでは \fIoff\fP である。
.TP
\fIreorder\fP
有効な値は \fIon\fP と \fIoff\fP である。 \fIon\fP に設定されると、 \fBgethostbyname (3)\fP
が実行されるとき、レゾルバライブラリは、ローカルな (つまり、同じサブネットにある) アドレスが最初にリストされるように ホストアドレスを並べ変える。
すべてのルックアップ方式に対して並べ変えが行われる。 デフォルトの値は、 \fIoff\fP である。
.SH 環境変数
以下の環境変数を使って、ユーザーは \fI/etc/host.conf\fP で設定されている動作を上書きできる。
.TP
\fBRESOLV_HOST_CONF\fP
この変数を設定すると、 \fI/etc/host.conf\fP の代りに読み込むファイルを設定できる。
.TP
\fBRESOLV_MULTI\fP
\fImulti\fP コマンドを上書きする。
.TP
\fBRESOLV_REORDER\fP
\fIreorder\fP コマンドを上書きする。
.TP
\fBRESOLV_ADD_TRIM_DOMAINS\fP
コロン (\(aq:\(aq)、セミコロン (\(aq;\(aq)、コンマ (\(aq,\(aq) で区切った ドット (\(aq.\(aq)
で始まるドメイン名のリスト。 ホスト名から取り去るドメイン名のリストに追加する。
.TP
\fBRESOLV_OVERRIDE_TRIM_DOMAINS\fP
コロン (\(aq:\(aq)、セミコロン (\(aq;\(aq)、コンマ (\(aq,\(aq) で区切った ドット (\(aq.\(aq)
で始まるドメイン名のリスト。 ホスト名から取り去るドメイン名のリストを上書きする。 \fItrim\fP コマンドを上書きする。
.SH ファイル
.TP
\fI/etc/host.conf\fP
リゾルバ設定ファイル
.TP
\fI/etc/resolv.conf\fP
リゾルバ設定ファイル
.TP
\fI/etc/hosts\fP
ローカルの hosts データベース
.SH 注意
元々の実装に比べて以下のような違いがある。 新しいコマンド \fIspoof\fP と新しい環境変数 \fBRESOLV_SPOOF_CHECK\fP は、引数
\fIoff\fP, \fInowarn\fP, \fIwarn\fP をとる。 コメントは行頭だけではなく、どこに書いてもよい。
.SS Historical
The \fBnsswitch.conf\fP(5) file is the modern way of controlling the order of
host lookups.
.PP
In glibc 2.4 and earlier, the following keyword is recognized:
.TP
\fIorder\fP
このキーワードは、ホストのルックアップ方式を指定する。 このキーワードの後には、コンマで分けた 1 つ以上のルックアップ方式が続かなくてはならない。
使用可能な方式は \fIbind\fP, \fIhosts\fP, \fInis\fP である。
.TP
\fBRESOLV_SERV_ORDER\fP
\fIorder\fP コマンドを上書きする。
.PP
.\" commit 7d68cdaa4f748e87ee921f587ee2d483db624b3d
Since glibc 2.0.7, and up through glibc 2.24, the following keywords and
environment variable have been recognized but never implemented:
.TP
\fInospoof\fP
有効な値は \fIon\fP と \fIoff\fP である。 \fIon\fP に設定された場合、レゾルバライブラリは \fBrlogin\fP と \fBrsh\fP
のセキュリティを向上させるためホスト名の偽装を防止しようとする。 これは、「ホストアドレスのルックアップを行った後、
レゾルバライブラリはそのアドレスに対してホスト名のルックアップを行い、 もし 2 つのホスト名が一致しなかった場合は、クエリーは失敗する。」
というように動作する。 デフォルトの値は \fIoff\fP である。
.TP
\fIspoofalert\fP
有効な値は \fIon\fP と \fIoff\fP である。 このオプションが \fIon\fP に設定されていて、 \fInospoof\fP オプションも (on に)
設定されている場合、 レゾルバライブラリは syslog 機能を通じてエラーに関する警告のログをとる。 デフォルトの値は \fIoff\fP である。
.TP
\fIspoof\fP
有効な値は \fIoff\fP, \fInowarn\fP, \fIwarn\fP である。 このオプションを \fIoff\fP に設定すると、偽装されたアドレスを許可して、
syslog 機能を通じた警告を発しない。 このオプションを \fIwarn\fP
に設定すると、レゾルバライブラリはセキュリティを高めるためにホスト名の偽装を防止し、 syslog 機能を通じてエラーに関する警告のログをとる。
このオプションを \fInowarn\fP に設定すると、レゾルバライブラリはセキュリティを高めるためにホスト名の偽装を防止するが、 syslog
機能を通じた警告は発しない。 このオプションを何も設定しない場合は、 \fInowarn\fP を設定したのと同じになる。
.TP
\fBRESOLV_SPOOF_CHECK\fP
\fIspoof\fP コマンドを解析するのと同じ方式で、 \fInospoof\fP, \fIspoofalert\fP, \fIspoof\fP コマンドを上書きできる。
有効な値は \fIoff\fP, \fInowarn\fP, \fIwarn\fP である。
.SH 関連項目
\fBgethostbyname\fP(3), \fBhosts\fP(5), \fBnsswitch.conf\fP(5), \fBresolv.conf\fP(5),
\fBhostname\fP(7), \fBnamed\fP(8)
.SH この文書について
この man ページは Linux \fIman\-pages\fP プロジェクトのリリース 5.10 の一部である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は
\%https://www.kernel.org/doc/man\-pages/ に書かれている。