nm
Section: GNU Development Tools (1)
Updated: 5 November 1991
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名前
nm - オブジェクトファイルのシンボルをリストする
書式
- nm
-
[-a|--debug-syms]
[-g|--extern-only]
[-B]
[-C|--demangle]
[-D|--dynamic]
[-s|--print-armap]
[-o|--print-file-name]
[-n|--numeric-sort]
[-p|--no-sort]
[-r|--reverse-sort]
[--size-sort]
[-u|--undefined-only]
[-l|--line-numbers]
[--help]
[--version]
[-t radix|--radix=radix]
[-P|--portability]
[-f format|--format=format]
[--target=bfdname]
[objfile...]
説明
GNU
nm
はオブジェクトファイル
objfile
からシンボルを抽出して表示する。 引数にオブジェクトファイルが与えられ
なかった場合は、
a.out
ファイルに対して動作する。
オプション
オプションには長い形式と短い形式がある。並べて書いてある場合は、それら
が等価なオプションであることを意味する。
- -A
-
- -o
-
- --print-file-name
-
それぞれのシンボルの前に、そのシンボルが含まれていた入力ファイルの名前
を配置する。通常は入力ファイルは一度だけ表示し、その後にそのファイルに
含まれているシンボルの一覧が続く。
- -a
-
- --debug-syms
-
デバッガ専用のシンボルも表示する。これらは通常はリストされない。
- -B
-
--format=bsd
と同じ (MIPS の nm との互換性のために用意された)。
- -C
-
- --demangle
-
低位レベルのシンボル名をユーザーレベルの名前にデコード
(demangle) する。システムによって追加された、先頭部のアンダース
コアを全て削除するほか、 C++ の関数名を可読にする。
- -D
-
- --dynamic
-
通常のシンボルではなく動的 (dynamic) なシンボルを表示する。これはある
種の共有ライブラリなど、動的なオブジェクトに対してのみ意味を持つ。
- -f format
-
出力フォーマットに format を用いる。 format には ``bsd''、
``sysv''、 ``posix'' のいずれかを指定する。デフォルトは ``bsd'' である。
format で認識されるのは最初の一文字だけである。大文字小文字は関
係ない。
- -g
-
- --extern-only
-
外部シンボル (external symbol) のみを表示する。
- -n
-
- -v
-
- --numeric-sort
-
シンボルをアドレスの数値によってソートする。通常は名前のアルファベット
順にソートされる。
- -p
-
- --no-sort
-
シンボルをまったくソートしない。単純に現われた順に表示する。
- -P
-
- --portability
-
出力フォーマットに、デフォルトのものではなく POSIX.2 標準のものを用い
る。 ``-f posix'' と等価。
- -s
-
- --print-armap
-
書庫のメンバーからシンボルをリストするとき、インデックスをインクルード
する。インデックスとは
ar
または
ranlib
によって書庫に追加されるもので、その書庫にあるどのファイルにどんな名前
定義が含まれているかをマップする。
- -r
-
- --reverse-sort
-
ソート順を逆にする (数値の場合でもアルファベット順の場合でも)。最後の
ものが最初に来ることになる。
- --size-sort
-
シンボルをサイズの順にソートする。サイズはシンボルの値を、次に現われる
シンボルの値から引いた物である。シンボルの値ではなく、サイズが表示される。
- -t radix
-
- --radix=radix
-
radix をシンボルの値を表示するときの基数にする。 10 進数の場合は
``d''、 8 進数には ``o''、 16 進数には ``x'' を指定する。
- --target=bfdname
-
オブジェクトコードのフォーマットを指定する。通常はシステムのデフォルト
であるフォーマットが用いられる。指定できるフォーマットに関する情報を得
るための手法については
objdump(1)
を見よ。
- -u
-
- --undefined-only
-
未定義なシンボル (それぞれのオブジェクトファイルの外部にあるもの) のみ
を表示する。
- -l
-
- --line-numbers
-
それぞれのシンボルに対して、デバッグ情報を用いてファイル名と行番号を見
つけようとする。定義されているシンボルに対しては、シンボルのアドレスの
行番号を探す。未定義なシンボルに対しては、シンボルを参照しているリロケー
ションエントリの行番号を探す。行番号の情報を見つけることができたら、他
のシンボルの情報に続いてそれを表示する。
- -V
-
- --version
-
nm
のバージョン番号を表示して終了する。
- --help
-
nm
のオプション一覧を表示して終了する。
関連項目
info
の ` binutils ' エントリ、
The GNU Binary Utilities,
Roland H. Pesch (October 1991)、
ar(1)、
objdump(1)
ranlib(1)
著作権
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