#include <math.h> double pow(double x, double y); float powf(float x, float y); long double powl(long double x, long double y);
-lm でリンクする。
glibc 向けの機能検査マクロの要件 (feature_test_macros(7) 参照):
powf(), powl():
x が 0 未満の有限値で y が整数でない有限値の場合、領域エラー (domain error) が発生し、 NaN が返される。
結果がオーバーフローする場合、 範囲エラー (range error) が発生し、 各関数はそれぞれ HUGE_VAL, HUGE_VALF, HUGE_VALL を返す。返り値には数学的に正しい符号が付与される。
結果がアンダーフローし、その値が表現可能でない場合、 範囲エラーが発生し、 0.0 が返される。
以下で規定されていない場合で、 x か y が NaN の場合、返り値は NaN となる。
x が +1 の場合、 (y が NaN であったとしても) 返り値は 1.0 となる。
y が 0 の場合、 (x が NaN であったとしても) 返り値は 1.0 となる。
x が +0 (-0) で y が 0 より大きな奇数の場合、返り値は +0 (-0) となる。
x が 0 で、 y が 0 より大きく奇数でない場合、返り値は +0 となる。
x が -1 で、 y が正の無限大か負の無限大の場合、返り値は 1.0 となる。
x の絶対値が 1 未満で、 y が負の無限大の場合、返り値は正の無限大となる。
x 絶対値が 1 より大きく、 y が負の無限大の場合、返り値は +0 となる。
x の絶対値が 1 未満で、 y が正の無限大の場合、返り値は +0 となる。
x の絶対値が 1 より大きく、 y が正の無限大の場合、返り値は正の無限大となる。
x が負の無限大で、 y が 0 より小さい奇数の場合、返り値は -0 となる。
x が負の無限大で、 y が 0 より小さく奇数でない場合、返り値は +0 となる。
x が負の無限大で、 y が 0 より大きい奇数の場合、返り値は負の無限大となる。
x が負の無限大で、 y が 0 より大きく奇数でない場合、返り値は正の無限大となる。
x が正の無限大で、 y が 0 未満の場合、返り値は +0 となる。
x が正の無限大で、 y が 0 より大きい場合、返り値は正の無限大となる。
x が +0 か -0 で、 y が 0 より小さい奇数の場合、 極エラー (pole error) が発生し、返り値は HUGE_VAL, HUGE_VALF, HUGE_VALL となる。 x と同じ符号が付与される。
x が +0 か -0 で、 y が 0 より小さく奇数でない場合、 極エラーが発生し、 返り値は +HUGE_VAL, +HUGE_VALF, +HUGE_VALL となる。
以下のエラーが発生する可能性がある。
インターフェース | 属性 | 値 |
pow(), powf(), powl() | Thread safety | MT-Safe |
double 版の関数は SVr4, 4.3BSD, C89 にも準拠している。
A number of bugs in the glibc implementation of pow() were fixed in glibc version 2.16.
glibc 2.9 とそれ以前のバージョンでは、 極エラーが発生した場合、POSIX で要求されている ERANGE ではなく EDOM が errno に設定される。 バージョン 2.10 以降の glibc では、正しい動作をする。
glibc バージョン 2.3.2 以前では、 アンダーフローやアンダーフローのエラーが発生する場合、 glibc の pow() は、オーバーフロー例外やアンダーフロー例外を上げるだけでなく、 不正浮動小数点例外 (FE_INVALID) を間違って発生する。