-w オプションが指定されると、 fingerd が実行されているシステムの (稼働時間、 オペレーティングシステムの名前・リリース番号といった) いくつかの情報を表示する ``Welcome to ...'' というバーナーをリモートユーザーに表示する。 このバーナーはクラッカーにとって有用となりえる情報を与えるので、 セキュリティ上のリスクと考えるサイトもあるかもしれない。
-u オプションが指定されると、 ``finger @host'' という形式のリクエストは拒否される。
-l オプションが指定されると、リクエストされたという情報がログに記録される。 このオプションは、ユーザーのプライバシーの侵害になるかもしれないので、 複数のユーザーが使う計算機では使用すべきでない。
-f オプションが指定されると、 finger のフォワード (user@host1@host2) が許可される。 ファイアーウォールの後ろにある計算機に対しては役に立つが、 セキュリティやリソースの点から考えると、賢明ではないかもしれない。
-p オプションを使うと、fingerd が ``finger'' プログラムを見つけるために、別な場所を指定することが可能になる。 -L オプションと等価である。
-t オプションにより、接続を閉じる前にリクエストを待つ時間を指定する。 値が 0 の場合は、永久に待ち続ける。 デフォルトは 60 秒である。
fingerd のオプションは /etc/inetd.conf で指定すべきである。
finger プロトコルは、大部分がコマンド引き数の指定で構成されている。 ``スーパーサーバ'' である inetd(8) は、79 番ポートで受け取った TCP リクエストに対して、 fingerd を実行する。 一度接続されると、 fingerd は Aq Tn CRLF で終端されている 1 行を読み込む。 この行は finger(1) に渡される。 fingerd は、出力が終るとすぐに接続を閉じる。
行が空行の場合 (つまり Aq Tn CRLF だけが送られた場合)、 finger は、 ``デフォルトの'' 報告 (その時点でシステムにログインしている全員のリスト) を返す。 この機能は、 -u オプションを使うと無効にされる。
(例えば eric Aq CRLF のように) ユーザー名が指定されると、 そのユーザーがログインしているか否かに係わらず、 指定した特定のユーザーについてのみ詳細な情報をリストする。 コマンドラインで指定できる ``名前'' は ``ログイン名'' と ``ユーザー名'' のどちらでもよい。 名前が曖昧な場合は、マッチするもの全てについての情報が返される。