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ファイル・モードビットには、二つの構成部分がある。 ファイルに対する通常のアクセスを制御するファイル許可属性ビット (file permission bits) と、若干のファイルのみに働く特殊モードビット (special mode bits) である。
ユーザがファイルに対して持つ許可 (訳注: アクセス権とも言う) には、 3 種類ある。
ユーザにも 3 種類あり、ファイルに対する上記の操作のいづれについても、 それぞれ違った許可を持つことができる。
ファイルには、作成されるときに所有者とグループが割り当てられる。
たいていの場合、所有者はファイルを作成したユーザであり、
グループはファイルが存在するディレクトリのグループだが、
オペレーティングシステムやファイルが作成されるファイルシステム、ファイルの作成方法などによって違うこともある。
ファイルの所有者やグループは、chown
や chgrp
コマンドを使って、変更することができる。
上に挙げた 3 種類の許可属性 3 組のほかに、ファイルのモードビットには三つの特殊モードビットが存在するが、 そうしたものは、実行ファイル (すなわち、プログラム) と — ほとんどのシステムでは — ディレクトリにしか効果を持たない。
古いシステムの中には、通常ファイルにこのビットが付いていると、 プログラムのテキスト・イメージをスワップ・デバイスにセーブするものがある。 そうすることで、実行時にロードが速くなるわけだ。 こちらは、スティッキー・ビット (sticky bit) と呼ばれる。
上記のファイル・モードビットのほかに、ファイルシステムに固有のファイル属性が存在することがある。 たとえば、アクセス・コントロール・リスト (ACL) がそうだし、 ファイルが圧縮されているか否か、ファイルが変更可能か否か (変更不可属性)、 ファイルがダンプ可能か否か、といった属性が存在することもある。 そうした属性は、通常、ファイルシステム固有のプログラムを使って設定される。例を挙げよう。
GNU 及び GNU/Linux では、ext2 ファイルシステムに固有なファイル属性は、
chattr
コマンドを使って設定される。
FreeBSD では、FFS ファイルシステムに固有なファイルフラグは、
chflags
コマンドを使って設定される。
ファイルのモードビットがそのファイルに対するある操作を許可していたとしても、 それでもその操作に失敗することがある。その理由としては、次のようなことが考えられる。
たとえば、ファイルに変更不可属性が設定されていると、chmod a+w FILE
を直前に実行したとしても、ファイルを変更することはできない。
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