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16.1 false: 何もせず、実行失敗のステータスを返す

false は、実行に失敗したこと (failure) を示す終了ステータス 1 を返す以外、何もしない。 従って、シェルスクリプト中の、実行に失敗するコマンドが必要な場所で、 仮のコマンドとして使用することができる。 最近のほとんどのシェルでは、false は組み込みコマンドになっているので、 スクリプト中で ‘false’ を使う際に使用しているのは、ここで説明している ‘false’ ではなく、たぶん組み込みコマンドの方である。

false は、‘--help’ と ‘--version’ オプションを認識する。

このバージョンの false は、C のプログラムとして実装されている。 従って、シェルスクリプトによる実装より安全かつ高速であり、 アカウントを無効化するための安全なダミー・シェルとして使用することができる。

注意していただきたいが、false は、‘--help’ や ‘--version’ を付けて実行した場合でも (このマニュアルで説明している他のすべてのプログラムとは違って)、 実行失敗のステータスで終了する。

移植を考慮したプログラムでは、false の終了ステータスを 1 だと決めてかからない方がよい。GNU 以外のホストでは、終了ステータスが 1 より大きいこともあるからだ。


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