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20.6 who: 現在誰がログインしているかを表示する

who は、現在ログインしているユーザについての情報を表示する。

書式:

 
who [option] [file] [am i]

オプション以外の引数が一つもない場合、who は現在ログインしている各ユーザについて、次の情報を表示する。 ログイン名、端末ライン、ログイン日時、それにリモート・ホスト名か X ディスプレー名。

オプション以外の引数を一つだけ指定すると、who はそれを、ログインしたユーザを記録しているファイルの名前として、 システムが管理しているデフォルトのファイル (たいていは ‘/var/run/utmp’ か ‘/etc/utmp’) の代りに使用する。who に引数として ‘/var/log/wtmp’ を渡して、これまでに誰がログインしたかを調べるのはよくあることである。

オプション以外の引数を二つ指定すると、whoは、 自分を実行しているユーザの情報のみを (自分が接続している標準入力からユーザの見当を付けて)、 ホスト名を前に付けて表示する。渡される二つの引数は、全体として ‘who am i’ になるように、‘am i’ とするのが慣例である。

タイムスタンプは、タイムゾーンのルールに従って表示されるが、 そのルールを指定しているのは、環境変数 TZ である。 TZ が設定されていない場合は、システムのデフォルトのルールに従って表示される。 See (libc)TZ Variable section ‘Specifying the Time Zone with TZ’ in The GNU C Library Reference Manual.

このプログラムでは以下のオプションが使用できる。参照: 共通オプション.

-a
--all

-b -d --login -p -r -t -T -u’ と同じである。

-b
--boot

システムをブートした直近の日時を表示する。

-d
--dead

終了したプロセスに関する情報を表示する。

-H
--heading

最初の行に各列の見出しを表示する。

-l
--login

現在システムがログインの窓口としてユーザを待ち受けているプロセスに関する情報のみを表示する。 ユーザ名は常に ‘LOGIN’ である。

--lookup

utmp で見つかったホスト名について DNS を検索して正規名を得ようとする。 これがデフォルトになっていないのは、インターネットに自動ダイアルアップで接続しているシステムでは、 深刻な遅滞を招きかねないからである。

-m

who am i’ と同じである。

-p
--process

init によって生み出されたプロセスのうち、現在活動中のものをリストする。

-q
--count

ログインしているユーザのログイン名と人数のみを表示する。他のすべてのオプションを無効にする。

-r
--runlevel

init プロセスの現在のランレベルを表示する (たぶん、直前のランレベルも)。

-s

無視する。他の版の who との互換性のためにある。

-t
--time

システムクロックを最後に変更した日時を表示する。

-u

ログイン日時の後ろに、ユーザが何時間何分端末を使用していないかを (idle 状態かを) 表示する。 ‘.’ は、ユーザがここ 1 分以内に端末操作をしたことを意味する。 ‘old’ は、ユーザが 24 時間以上端末を使用していないということである。

-w
-T
--mesg
--message
--writable

ログイン名の後ろに、ユーザのメッセージ受け入れ状態を示す 1 文字を表示する。

 
+write によるメッセージを受け入れる。
‘-write によるメッセージを拒否する。
‘?’ 端末デバイスが見つからない。

who コマンドがインストールされるのは、POSIX 準拠の <utmpx.h> インクルードファイル、またはそれに相当するものが存在するプラットフォームだけである。 従って、移植を考慮したスクリプトでは、非 POSIX のプラットフォームにも who コマンドが存在することを当てにしない方がよい。

終了ステータス 0 は成功を示し、0 以外の値は失敗を示す。


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