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27.2.3 特殊モードビットの変更

読み込み、書き出し、実行/検索に関するファイルの許可属性を変更できるだけではない。 特殊モードビットも変更することができる。特殊モードビットについては、 「ファイルのモードビットの構成」の節で簡単に説明している。See section ファイル・モードビットの構成.

ファイルの実行時にユーザ ID をセットするように、ファイルのモードビットを変更するには、 シンボリックモードの users の部分に ‘u’ を使用し、 permissions の部分に‘s’ を使用する。

ファイルの実行時にグループ ID をセットするように、ファイルのモードビットを変更するには、 シンボリックモードの users の部分に ‘g’ を使用し、 permissions の部分に ‘s’ を使用する。

ファイルの実行時にユーザ ID とグループ ID の両方をセットするようにするには、 シンボリックモードの users の部分に何も指定せず (あるいは、‘a’ を使用し)、 permissions の部分に ‘s’ を使用する。

削除制限フラグやスティッキー・ビットが有効になるように、ファイルのモードビットを変更するには、 シンボリックモードの users の部分に何も指定せず (あるいは、‘a’ を使用し)、permissions の部分に ‘t’ を使用する。

たとえば、あるプログラムに set-user-ID モードビットを設定するには、 次のモードを指定すればよい。

 
u+s

そのプログラムから set-user-ID と set-group-ID の両方のモードビットを削除するには、 次のモードを指定する。

 
a-s

削除制限フラグやスティッキー・ビットを設定するには、次のモードを指定する。

 
+t

o+s’ という組み合わせには、何の効果もない。GNU のシステムでは、 ‘u+t’ や ‘g+t’ という組み合わせにも、全く効果がなく、 また ‘o+t’ は、単なる ‘+t’ と同じ働きをする。

特殊モードビットの設定や変更では、‘=’ はあまり役に立たない。 たとえば、こんな指定をしたとしよう。

 
o=t

上記のモードは、確かに、削除制限フラグやスティッキー・ビットを設定することはするが、 同時に、ファイルのグループに属していないユーザが、 そのファイルに対して、読み、書き、実行/検索の権限を持っていたとしても、 そうした権限をすべて削除してしまう。

set-user-ID や set-group-ID ビットがディレクトリに付いている場合の、 ほかの約束事については、「ディレクトリの Set-User-ID と Set-Group-ID ビット」の節をご覧になっていただきたい。See section ディレクトリの Set-User-ID と Set-Group-ID ビット.


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