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12.6 readlink: シムリンクの値、または正規化されたファイル名を表示する

readlink には、二つの動作モードがある。

Readlink モード

このモードでは、readlink は、指定されたシンボリックリンクの値を表示する。 引数がシンボリックの名前以外だったときは、何も出力せず、0 以外の終了コードで終了する。

Canonicalize (正規化) モード

このモードでは、readlink は、指定されたファイルの絶対パスによる名前を表示する。 その絶対パスには、‘.’ や ‘..’ といった構成要素や重複するパスの区切り (‘/’)、シンボリックリンクは含まれない。

 
readlink [option]… file

デフォルトでは、readlink は readlink モードで動作する。

このプログラムでは以下のオプションが使用できる。参照: 共通オプション.

-f
--canonicalize

canonicalize モードで動かす。ファイル名を構成する要素のうち、 最後の要素以外のどれかが、存在しなかったり、利用できなかったりすると、 readlink は何も出力せず、0 以外の終了コードで終了する。 引数の末尾のスラッシュは無視される。

-e
--canonicalize-existing

canonicalize モードで動かす。ファイル名を構成する要素に、 存在しなかったり、利用できなかったりするものがあれば、readlink は何も出力せず、 0 以外の終了コードで終了する。 ファイル名のの末尾にスラッシュを付けると、その名前はディレクトリであるという指定になる。

-m
--canonicalize-missing

canonicalize モードで動かす。ファイル名を構成する要素に、 存在しなかったり、利用できなかったりするものがあれば、readlink はそれをディレクトリと見なす。

-n
--no-newline

file が 1 個しか指定されなかったときは、出力の区切り文字 (訳注: 通常は改行) を表示しない。複数の file とともに、このオプションが指定されたときは、警告メッセージを出す。

-s
-q
--silent
--quiet

ほとんどのエラーメッセージを出さないようにする。デフォルトで ON になっている。

-v
--verbose

エラーメッセージを表示する。

-z
--zero

各行の末尾に改行ではなく、ゼロバイト (ASCII NUL) を出力する。このオプションを使用すると、出力するデータの途中に改行が現れる場合でも、 他のプログラムがその出力を解析できるようになる。

readlink ユーティリティが初めて登場したのは、OpenBSD 2.1 だった。

realpath コマンドをオプションなしで使うと、canonicalize モードの readlink と同じ動作をする。

終了ステータス 0 は成功を示し、0 以外の値は失敗を示す。


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